大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和38(あ)2188 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人横山茂樹、同野田宗典、同坂本泰良、同諫山博の上告趣意第一点は、原判

決が被告人らの行為を組合活動と認定しながらその正当性を否定したのは、憲法二

八条、労働組合法一条二項の解釈適用を誤まつたものであると主張する。

しかし、労働組合法一条二項の規定は同条一項の目的達成のためにした正当行為

についてのみ刑法三五条の適用を認めたにすぎないものであり、組合活動であつて

も、刑法所定の暴行罪又は脅迫罪にあたる行為が行われた場合にまでその適用を定

めたものではなく、かく解することが何ら憲法二八条に違反しないことは、当裁判

所の判例(昭和二二年(れ)第三一九号、同二四年五月一八日大法廷判決、集三巻

六号七七二頁、昭和二三年(れ)第一〇四九号、同二五年一一月一五日大法廷判決、

集四巻一一号二二五七頁)とするところであり、原判決の是認する第一審判決の確

定した事実関係によれば、被告人等の本件各所為が労働組合法一条一項の目的達成

のためにする正当行為であると認め得ない旨の原判断は正当であるとして首肯でき

るから、所論はとることができない。

同第二点は、事実誤認の主張であつて適法な上告理由にあたらない。

弁護人横山茂樹、同野田宗典、同坂本泰良の上告趣意第一、第三は原判決に対す

る論難ではないから適法な上告理由にあたらず第二は事実誤認、単なる法令違反の

主張であつて適法な上告理由にあたらない。

被告人Aの上告趣意は事実誤認の主張で適法な上告理由にあたらない。

被告人B、同C、同D、同Eの各上告趣意および被告人F、同G、同Hの上告趣

意中、憲法二八条違反をいう点は前記弁護人横山茂樹外三名の上告趣意第一点に対

し判示したところと同様であり、その余の所論はいずれも事実誤認の主張であつて

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適法な上告理由にあたらない。

よつて、刑訴法四〇八条により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決す

る。

昭和四一年三月三日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 田 誠

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 松 田 二 郎

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